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東京23区の名前の由来

今回は、東京都の特別区の区域「東京都区部」(通称:「東京23区」)のそれぞれの名前の由来について、解説する。

千代田区

千代田区は、江戸城がかつて「千代田城」と呼ばれていたことに由来する。「千代田」とは、「千代」=「長い年月に渡って栄える」、「田」=「田地」から、「長い年月に渡って栄える田地」という意味と推測される。

中央区

中央区は、東京の中心に位置するためそのまま「中央」と名付けられた。

港区

港区は、東京新聞による公募で決定した。元の採用案は「東港区」だったが、「東京都東港区」だと言いにくいため「東」を取って、「港区」になった。

新宿区

新宿区は、「新しい宿場」という意味から。江戸時代、甲州街道の最初の宿場であった高井戸まで日本橋から遠すぎたため、現在の新宿に新しい宿場が設けられたことに由来する。

文京区

文京区は、公募で決定した。東京大学を代表に教育機関が多かったことから、「文」の「京(みやこ)」の「文京」が採用された。案には「文教」もあったが、書きやすさで「文京」がとなった。

台東区

台東区は、上野の高台の「台」と、上野の「東」に広がる下町のイメージを組み合わせて「台東」となった。区名が制定された直後は読み方が統一されておらず、「だいとう」と読む人も多かった。

墨田区

墨田区は、隅田川に由来する。1947年当時隅田川の「隅」は当用漢字(現:常用漢字)に含まれず使用できなかったため、「墨田」となった。

江東区

江東区は、「隅田川の東側」に由来するとの説と、「深川を意味する”江”と城東を意味する”東”」に由来するとの説がある。

品川区

品川区は、目黒川がかつて「品川」と呼ばれていたことに由来する。河口が港なので「品」の行き交う「川」から「品川」となった、という説もある。

目黒区

1932年に目黒町と碑衾町が合併して目黒区となった。目黒の「め」は「馬」、「くろ」は「あぜ道」を意味する。馬の牧場を管理していた人が、あぜ道を使って馬の見回りをして、あぜ道の内側を縄張りとしていたことに由来するという説など、いくつかの説がある。

大田区

かつては「大森区」と「蒲田区」だった場所が合併し、それぞれの区から一文字ずつ取って「大田」となった。

世田谷区

両側の陸地が接近して海が狭くなっている所を表す「瀬戸(せと)」が訛って「瀬田(せた)」となり、さらに谷が多かったことから「せたがや」と呼ばれるようになった。瀬田という地名は現在も残っている。

渋谷区

渋谷区は、渋谷町、千駄ヶ谷町、代々幡町が合併して誕生した。その中で、最も発展していた渋谷町の名前が区名となった。地名の由来には、かつて入江であったところを「塩谷」と呼んでいたがある時から「しおや」が「しぶや」になったという説や、地域を流れる川が鉄分を多く含み赤さび色(シブ色)だったことにちなんで「シブヤ川」と呼ばれるようになったとする説などが、ある。

中野区

「中野」とは、武蔵野の中央を意味する。すなわち、武蔵の「野」の「中」にある場所であることを表している。

杉並区

江戸時代、この地域の領主が、領地の境界線として青梅街道に沿って「杉」を植え、杉並木を作ったことがきっかけとなり、地名が付けられた。ただし、現在では杉並木は残っていない。

豊島区

古代からある「豊島(とよしま)」という地名に由来。大化2(646)年、大和政権から東国に派遣された国司の監査報告の中に「豊島」の地名が見え、律令制定下(701年制定)の郡制制定後まもなく郡名に用いられたと推測される。1932年、北豊島郡下にあった巣鴨町・西巣鴨町・長崎町・高田町の4つの町が統合されて、豊島区となった。

北区

東京の北部にあることから名付けられた。

荒川区

現在流れている隅田川を1964年までは荒川と呼んでいたことが、由来(以後、岩淵水門から下流を隅田川とした)。1932年、南千住、三河島、屋久、日暮里の町が合併して荒川区が誕生した。

板橋区

平安時代、中山道が石神井川(現:滝野川)を横切る場所に橋が架けられ、その橋が当時は珍しかった板で造られた橋であったことに由来。鎌倉時代から地名に使用されている。

練馬区

元々は武蔵国豊島郡にあった「練馬村」が区制施行により「練馬区」となった。練馬区の由来には、関東ローム層の赤土をねったところを「ねり場」といった、石神井川流域の低地の奥まったところに「沼」=「根沼」が多かった、奈良時代の武蔵国に「のりぬま」という宿駅があった、中世に豊島氏の家臣に馬術の名人がおり、馬を馴らすことを「ねる」といった、などの諸説がある。

足立区

足立区は、かつて「武蔵国足立郡」という地域にあたっていた。武蔵国足立郡は、645年の大化の改新後、中国の制度にならい、国、郡、里(後に郷)を設置することで全国的に展開した。足立郡は、現在の埼玉県鴻巣市から足立区まで南北に細長い地域であった。足立区という地名の由来には、葦(あし)が生い茂っていたことから「葦が立つ」という意味の「あしだち」が「あだち」となった説もある。

葛飾区

葛飾区の地名の由来については、諸説があり定説はない。一つの説では、アイヌ語が起源となっているとされる。また、別の説では、かつてこの地域には「かずら」が多く茂っていたことが由来とされる。さらに、別の説では「かつ」が丘陵や崖を、また「しか」が砂州などの低地を意味することから、この土地の様子に由来していると考えられている。

江戸川区

その名の通り江戸川に由来する。江戸川は、「江戸へ通じる川」という意味で名付けられた。

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この記事を書いた人
八乙女 ワタル

八乙女ワタルは、プロのフリーランスブロガー。計20サイトを運営中。ネーミングなどの豆知識や歴史、サッカー・野球などのスポーツ、鉄道などの交通まで幅広い分野の専門記事を執筆している。

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