「コーチ」（COACH）とは、1941年に米ニューヨーク・マンハッタンのソーホー地区にある倉庫スペースにてマイルス・カーンとその妻であるリリアンが「ゲイル・マニファクチュアリング・カンパニー」（皮革工房）という社名で創業したファッションブランド。1961年に社名が「コーチ」（Coach, Inc.）に変更となり、2017年10月には「タペストリー」 （Tapestry, Inc.）へと変更された。
名前の由来
「コーチ」（COACH）の名前は一説によると、ハンガリー北部、コマーロム・エステルゴム県の町の名前「Kocs（コチ）」が由来となっている。
15世紀のマーチャーシュ王の時代に同地で鋼鉄ばねをサスペンションに使った馬車の製造が始まり、この馬車はkocsi szekér（コチ・セケール、コチの馬車）と呼ばれ、のちに「コチ」だけでサスペンションを備えた馬車を意味するようになった。そこから、「大切な物を送り届ける」という意味で「コーチ」（COACH）という名前にしたのではないか、とされている。コーチのロゴにも、馬車の絵が描かれている。
なお、スポーツ指導者を指す単語「coach」も、「学習者を運ぶ道具」と比喩され「コチ」が起源となっている。
タペストリーの名前の由来
「タペストリー」 （Tapestry, Inc.）の名前の由来については、「今日と明日の従業員とブランドの文化的多様性を表現する名前を探したところ、共通のプラットフォームと価値観における創造性、職人技、信頼性、包括性を表す名前を見つけた」と声明が発表されている。
「タペストリー」（Tapestry）とは一般的に、壁掛けなどに使われる室内装飾用の織物の一種で、つづれ織りで風景などを表す室内装飾品。フランス語のタピスリ（tapisserie）が語源となっている。
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